その使い方は間違っているかも!?正しい圧力鍋の使い方
食材をより美味しく、より時短で料理ができる便利な圧力鍋ですが、意外と使い方に疑問が出てくる調理器具のひとつです。
また、「圧力鍋に挑戦したいけど、難しそう…」と考える圧力鍋初心者の方も、これから解説することを実践すれば、あっという間にプロの料理を家庭で再現することができます。
ただし、圧力鍋は使い方が間違っていると上手く調理できないだけでなく、危険な事故に繋がる可能性もあるのです。
“圧力鍋=難しそうで挑戦しにくい”というイメージをこれから払拭し、一緒に圧力鍋の基本から応用まで全網羅して上手く活用していきましょう。
圧力鍋の使い方とは?~基本編(加熱・加圧のタイミングと手順)~
それではさっそく、圧力鍋の基本的な使い方から紹介します。
基本的に圧力鍋は、時短調理になるので、どの工程でも目を離さず行うことが大切です。
1.材料を切り、鍋に入れる
まず圧力鍋に投入する肉や野菜などの材料ですが、これは小さく切らないといけないわけではなく、ざっくりと切っても大丈夫なので、お好みのサイズに切っていきましょう。
自分の好みの大きさに切ったら、材料と水を鍋の中に入れます。
ただし、食材を入れる量は、鍋の3分の2までにして、吹きこぼれたり、圧力が低くならないようにしておくことが重要です。
2.フタをして、加熱する
圧力鍋に材料を入れたら、フタを閉めて、オモリを正しくセットし、火をつけましょう。
このときには圧力鍋の底から、火が外にはみ出さないくらいの強火で加熱するように、火加減を調節してあげることがポイントです。
強火にかけた圧力鍋は、加熱し始めてから数分経つと、蒸気が穴から出てくるので、それまでは待つようにしておきましょうね。
3.弱火に切り替え、加圧する
圧力鍋から蒸気が出てきて、おもりがカタカタと動き始めたら、弱火に切り替えて下さい。
この弱火に切り替えたタイミングから、それぞれの料理に応じた時間だけ加熱していけばOKです。
4.火を止めて、そのままにしておく
火を止めても、圧力鍋の中は余熱と圧力が残っていますよね。
つまり、火を止めている間も圧力鍋の中で調理は続いているのです。
よって、火傷をしないためにも、蒸気が出ている間は、およそ5分から20分間放置して様子をみることが重要です。
ただし、料理によっては、放置せずに急冷、急減圧する場合もあるので、そこのレシピ手順だけでチェックしておきましょう。
5.フタを開けて完成
圧力鍋から蒸気が出てこなくなったタイミングで、フタを開ければ、基本的な圧力鍋の使用手順は終了で、料理も完成です。
こんな感じで、意外と難しいと思われがちな圧力鍋ですが、きちんとした手順を沿った使い方であれば、特に扱いが難しいワケでもありません。
圧力鍋の種類によっては、使い方も若干変わることがありますが、基本的な圧力鍋の場合はこれだけの手順でOKなので、知識として今一度頭に入れておきましょう。
圧力鍋の使い方とは?~応用編(お手入れ・メンテナンス)~
圧力鍋の基本的な使い方は上記の通りですが、お手入れやメンテナンス方法をどうしたら良いのか、何が普通の鍋と違うのか、について気になっている方も少なくありません。
これからは、一般的な圧力鍋に共通するお手入れとメンテナンス方法について詳しく解説していきたいと思います。
部品を外して普通の鍋と同様に洗う
一般的な構造になっているオモリ式の圧力鍋は、ゴムパッキン、安全弁、おもりなどの部品が取り外せるようになっているのが特徴です。
それらを外せる場合は、外して部品は部品、圧力鍋本体は本体で、通常の鍋と同じく綺麗に洗剤で洗っていきましょう。
ただし、取り外した部品はきちんと元の通りに戻せないと、次に使用する際の事故に繋がりかねないため、そこだけ注意しながら洗うことが重要です。
調理後の温かいうちに洗うのがポイント
圧力鍋のような大きい鍋であれば、洗うのも普通の鍋より手間が掛かってしまいますが、その負担を減らすためにも、鍋がまだ温かいうちに洗うことが大切です。
もちろん調理直後の圧力鍋は、火傷の原因にもなりかねませんので、しばらく経ってから水でゆすぎ、触れるまでの温度になってからスポンジで洗うようにして下さい。
洗った後は水気をしっかり布巾で取り除く
圧力鍋を洗った後は、部品と別にしてよく乾かすか、布巾等で綺麗に水気が残らないようにふいておくのが、傷ませないための重要なお手入れのポイントです。
圧力鍋の部品の部分や、内側に水分が溜まると、素材がサビてきたり、劣化する原因に繋がります。
焦げ付いた・変色した場合はナイロン製タワシで擦ってOK
圧力鍋にシミができて変色したり、調理の最中に焦げ付いてしまった場合には、まず水を入れて沸騰させましょう。
頑固な汚れがこびり付いてしまった場合の対処の裏技として、お酢とお湯を混ぜて沸騰させるとより汚れが取れやすくなるという方法もあるので、それを試してみるのもおすすめです。
しかし、汚れを落とすのに便利な重曹を圧力鍋に入れて加熱してしまうと、泡が急上昇し溢れてしまうので、絶対に覚えておきましょう。
それでも汚れが浮いてこない場合には、ナイロン製のような固めのタワシで擦ってから落としてあげればOKです。
ただし、あまりにもゴシゴシ擦りすぎると、圧力鍋の素材自体が傷む原因になってしまうので、極力は傷めないように汚れを取り除いていきましょう。
この通り、圧力鍋は使い方と同様にお手入れ方法も、意外とシンプルです。
一方で圧力鍋は、しっかりとお手入れしていれば、長持ちさせられる丈夫なものなので、そこだけは念入りにしておくことをおすすめします。
圧力鍋の上手な使い方には調理時間も関係している!?
圧力鍋は、通常の鍋と違い、時短調理ができる分、時間を上手く調節しながら使うことが大切です。
そもそも圧力鍋は加圧しすぎると、おもりの部分から水蒸気が逃げてしまうので、圧力鍋の中の水分が蒸発していくのが特徴です。
しかし、水分が蒸発し逃げてしまうということは、結果食材が鍋の中で焦げついてしまうことになるので、調理時間を長くし過ぎないように注意しておく必要があります。
特にいも類であれば崩れてしまったり、食感の良い野菜がしなしなにふやけてしまうので、美味しく調理するためにも調理時間については、前もってレシピ手順でおさらいしておき、タイマーなどを使用して時間をきっちり計れるようにしておきましょう。
圧力鍋は使い方やお手入れの仕方はシンプルでも、調理中に食材がどんな状態でどこまで火が通っているかなどのチェックが途中でできないため、事前の準備や料理に関する基本的な知識は頭に入れておかなければなりません。
圧力鍋の使い方に慣れれば料理レシピの幅もグンと広がる!
これまで圧力鍋の使い方について詳しく解説しましたが、皆さんはこれを読み圧力鍋に対するイメージはどうなったでしょうか。
「使い方が分かりづらい/難しい圧力鍋」というイメージは取りはらい、今では家庭でも大活躍する圧力鍋を手軽に使える調理器具として活躍させていきましょう。
圧力鍋の使い方にさえ慣れれば、どんな料理も簡単に時短で作れるといっても過言ではありません。
正しい使い方で圧力鍋を使い、作れる料理のレパートリーを増やして楽しい食生活を一緒に送っていきましょう。